タイの魅力は、タイという国にある。タイなら、仕事もプライベートも他のアジア諸国より充実するはずです。

2012年4月、人材紹介会社「Siam M&M Recruitment Co., Ltd」を立ち上げた代表酒井さんにタイで働く魅力について伺いました。

キャリアクロスアジア(以下 CCA):まず、御社の紹介をカンタンにお願いします。
酒井さん:2012年4月にバンコクでスタートした人材紹介会社です。おもに優秀なタイ人を日系企業や外資系企業などに紹介しています。2013年7月には、多くの製造業メーカーが集積しているチョンブリに支店をオープンしました。このエリアには、自動車部品メーカーなどの製造業やロジスティクス関連企業などが集まる工業団地があります。そうした企業からの求人が急増しているため、ここに支店を開設しました。

CCA:以前に海外経験はありましたか。またなぜバンコクを選んだのでしょうか。
酒井さん:アメリカに8年間住んでいました。大学3年の時、日本の大学を休学してアメリカへ渡り、向こうの大学に編入しました。卒業後、5年間現地で働いた後ビジネススクールにてMBAを取得。そして29歳で日本へ帰国しました。
バンコクへ来たきっかけは、父が立ち上げた事業を事情により引き継ぐことになったためです。数年後に事業撤退という苦い経験もしましたが、それ以上にタイで生活できる喜びを実感しています。活気に満ち溢れているバンコクは本当に魅力があります。

CCA:タイでの就業で苦労したエピソードを教えてください。
酒井さん:一番はやはり文化の違いなどから、仕事に対する考え方が違うことです。タイの人は日本人に比べて時間にルーズであったり、また人前で怒ることがNGなんです。だから失敗したスタッフがいても強く怒ったりできません。以前は、自分のやり方にこだわって仕事をしていたのですが、今では彼らの文化を尊重し彼らのやり方に極力合わせながら業務を進めています。タイ語も少しずつですが、学んでいます。

CCA:社内の国籍やコミュニケーション方法について教えてください。
酒井さん:バンコクおよびチョンブリ支店に総勢約25名のスタッフがいて、基本は英語です。国籍は一人の外国人を除いて全員タイ人です。

CCA:それでは、人材紹介会社の代表としてお伺いします。現在、日本企業のアジア進出が加速していますが、実感として、今本当にタイ転職のチャンスと言えるでしょうか。
酒井さん:はい、需要が増えているため、このチョンブリに支店を開いたという経緯もありますし、チャンスはたくさんあると思います。

CCA:ニーズが多いのはどんな職種でしょうか。
酒井さん:営業が多いですね。業種的には、日系外資系問わず7割が自動車や家電などの製造業で、ファイナンス、運輸、ITといった分野も目立ちます。年代的には、オールエイジです。若い年代は将来性を考慮されることもありますが、20-30代は営業職、40-50代は技術職が多い印象があります。国籍としては、タイ人が9割、日本人が1割ほどです。日本人は、やはり日本での勤務経験がある程度求められます。日本の企業文化や仕事の進め方を理解していることが必要です。
また日系企業は、ローカル企業と比較して福利厚生などがしっかりしているので、タイ人にも人気があります。日本の企業文化や仕事の進め方を理解できる人、ビジネスにおいて当然のことができる人など日本企業に適合できることが重要となります。もちろん、日本語ができればパーフェクトです。

CCA:実際、タイで働くと、キャリアにどうプラスになるか教えてください。また人気のあるシンガポールや香港と比較して、タイ勤務にはどんな魅力がありますか。
酒井さん:日本人の場合、仕事の経験が浅くても最初から即戦力として期待されます。もともと頭数が少ないのでより多くの仕事や責任ある仕事に就くことも可能です。日本で働くよりも自分次第で仕事の幅、責任はどんどん大きくなるはずです。また英語かタイ語は必須です。
魅力の面では、タイは製造業が多いので自分の手がけた製品がネーションワイドに広がっていく実感が味わえると思います。また国策としてインドやオーストラリアへの輸出を強化しているため、タイからさらに世界へとビジネスを拡大するチャンスもあり、中国との関係を強化しているベトナムや金融・貿易業の多いシンガポール・香港とは違った醍醐味があると思います。 またシンガポールや香港より国土も大きく、日本の文化に共感したり、日本の製品を好んで使う親日家も多いのでプライベートでも思う存分楽しめるとても暮らしやすい国だと思います。

CCA:どのような方がタイでの勤務に向いていると思われますか。
酒井さん:タイでやっていく覚悟を持っている方です。タイだからといって、求められるスキルが日本より低いわけではありません。日本が嫌だから、日本でダメだからというネガティブな理由では失敗します。

CCA:最後に今アジア勤務を検討している求職者へメッセージをお願いします。
酒井さん:日本の閉塞感と比較して、東南アジアは勢いがあり、どんどん伸びています。日本に比べて事業を始めやすい環境もありますし、特に若い人にとって東南アジアはチャンスです。自信を持って飛び込んで、タイでビジネスを大きくする実感を感じてほしいと思います。タイは精神的にも伸び伸びできるいい国だと思います。

Siam M&M Recruitment Co., Ltd 代表取締役社長 酒井康利


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